2020/05/26
頑張って作ってきたコロイダル・シルバー「偽物だった」
前回の記事では、650種類以上のウイルス・病原菌に強い殺菌効果があり、一部では新型コロナですら短時間でガツンッ!とやってくれるのではないか?とすら言われているコロイダル・シルバーと、自動コロイダルシルバー生成器を紹介しました。そして記事の最後に、その作り方(自家製コロイダル・シルバーの作り方として広く普及している、蒸留水・精製水を使って電気分解するだけの作り方)では、
実はコロイダル・シルバーはできていない
という話をして終わりました。
んじゃ続きです(以下コロイダル・シルバー=CS)
今回の記事の情報元は、CS専門のネット上のフォーラム、
『Colloidal Silver and Gold Forum』
からのもので、すべてそちらからの抜粋です。
フォーラムの管理人は数年前、ネット上に蔓延するCSに対する誤った情報に対抗するため、これを立ち上げたとの事で、すべての情報は公開されており、誰でもメンバー登録して新たな情報を提供したり、質問や議論をする事ができます。
このフォーラム及び管理人のブログでは、私が書くような程度の低い説明ではなく、専門知識を持った方が、その知識をフル活用して縦横無尽に解説されていて、また学術論文に関する情報も豊富ですから、詳しく知りたい方はもちろん、もし分からない事があればフォーラムに登録して自分で聞きなさい(爆)
今回の記事は、知りたいけど英語ばかりで分からないし、化合物とか化学式とか化学反応式とか尚更ワケ分からないしぃ~♪という意味不明な私のような方を対象に、とりあえずド☆素人向けに要点だけ、とにかくこれさえ知っておけば、何とか“本物のCS”が作れるという最低限のものだけを書き出していきます。
ではまず、おさらいから。
以前の私や多くの方が用いている自家製CSの作り方といえば、
1.まず精製水と銀、そして電源を用意する。
2.精製水の中に銀を入れて通電する。
3.なんと完成!テッテレーッ♪
という簡単3ステップ。
みんなこの作業で「CSができている」と思い込んでいます。当然ですね。そう言われて紹介されていたわけですから。前回の記事にも書いた、もっとも単純な9V乾電池を使った作り方でも分かるように、これ以外に必要なものといったら、あとはゴミをろ過するためのコーヒーフィルターくらいなもので、他には何の道具も処理も必要としません。
この簡単な作り方が、簡単なだけに世界中でもっとも普及しています。これは乾電池式ではない高い装置(ボッタクリ品)であっても同じです。
しかし、このもっとも普及している作り方が問題です。
実際のところ、この作り方で最終的に生成されているものはCSなどではなく、その大部分が酸化銀と若干のコロイド状酸化銀(酸化銀の大きな粒子)からなるイオン性の銀化合物(Ionic compounds of silver, Ionic Silver Oxide)で、これはCSとは明らかに異なるものです。
この状態のものをそのまま服用すると、胃の中で胃液(塩酸)と反応して、次から次へと「塩化銀」に変わってしまい、この塩化銀こそが銀皮症を引き起こす原因で、あの有名な全身が真っ青になった髭のおじさんが、毎日ガブガブ飲んでいたものと同じです。
この今までの作り方で生成される、CSという名のイオン性銀化合物が銀皮症の原因となる一方、本物のCSであれば銀皮症にはならないという化学的な解説も、フォーラム及び管理人のブログに詳しく掲載されています。
よくこの手のネタをブログやyoutubeに上げたりすると、すぐコメント欄に
“皮膚が永遠に青くなるサプリメント『コロイダルシルバー』”
なんて中途半端な煽り記事を読んで真に受けた正義感あふれる親切な人が、
「CSなんてものを飲んでいたらこうなるんだ!」
とわざわざご丁寧に写真のURLまで貼り付けて恐怖心を煽り、必死に止めに入って(そしてそれに賛同する人がいないと“勝手に一生青くなってください”と捨て台詞…腹が立って放り出すなら最初から口を出すなっての)、こういう余計なお世話発言も、そもそも原因がCSではなく、CSと思って飲んでいるイオン性銀化合物もしくは塩化銀だとは知らず、また生成方法による違いも知らず、すべてごっちゃにしているから起こるわけです。
(ただ、CSに対する認識が間違っていたとしても、結果的にそれは正しいアドバイスになってしまっているわけですが…だってCSだと思って作っているものが、CSではない銀皮症を引き起こす物質なわけですから)
またイオン性銀化合物には強力な抗菌作用が確かにあるものの、
人間の細胞には有毒である
という研究結果がすでに出ています。顔が青くなるという外見上の問題以外に、安全性という面からも使用するべきではないというわけです。
ところで、自家製CSを飲んだ事がある方なら “なんか金属の味がする” のをご存じだと思います。実際、私が作っていたものもそうで、
「ん~これが銀の味か!きっとこれが効くのよね!グヘヘヒヒッ」
なんて思っていたものですが、事実はまったく違って、金属の味がするのは、それが酸化銀を多く含んでいる証拠であって、本来のCSには味がありません。
そして金属の味がしているという事は、つまりそのままお腹の中に毒性の高いイオン性銀化合物を取り入れ、顔が青くなる元をせっせと作っているわけです(;゚Д゚)
この「金属の味がするかどうか」は、本物のCSを見分けるひとつの指標であるとの事です。
ちなみに、これは自家製CSに限った話ではありません。市販されているCSと言われているものも多くがイオン性銀化合物であるとの事で、特に透明~灰色の色をしているものはそうだと思って間違いないそうです。高いお金を出して商品を買っているから大丈夫!とはなりませんから要注意です。
んで本題。
それじゃ、イオン性銀化合物を作らず(正確には作るんですが)、本物のCSを的確に作るにはどうするのか?フォーラムではその条件として、
・電解質
・還元剤
・計算(電流と時間)
の3つを“重大な秘密”として挙げていますので、順番に説明していきます。
1.『電解質』
これは、電気を通さない蒸留水や精製水に添加する事で導電率(電気の流れやすさ)を上げて、生成スピードを上げると共にpHを最適化し、また最終的なCSの濃度を正確に計算できるようにするために必要な処理です。
先ほど書いた全身真っ青の髭のおじさんは、生成スピードを上げるという同じ目的のために『食塩(塩化ナトリウム)』を添加してCSを作っていたそうで、まだ銀皮症の問題が取り沙汰される前、海外では塩を入れて生成している人がけっこういたようです。
結果的にそれはCSでもなんでもない、ただの塩化銀を大量に作って銀皮症を引き起こす原因となってしまいましたが、生成スピードが上がっても、それでは意味がありません。
またCSの濃度(ppm)と言えば「TDSメーター」を使って測定している人がいます。簡易的なものなら安いですし、それで測定すれば一瞬で分かって楽ですから、実際、私も以前はTDSメーターを使っていました。
しかし、これまた悲しい現実として、
「TDSメーターではCSのppmは測定できない」
ため意味がないそうで、自前の蒸留水の純度や、電解質を添加後の導電率を判定するのには役に立ちますが、今のところCSのppmは計算して割り出す方法がもっとも簡単で正確だそうです。
以上のように、生成スピードを上げながら、CSの生成にもppmの計算にも役に立ち、一切の毒性がなく、かつ簡単に手に入るものとして、フォーラムでは
『炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ・ソーダ灰)』
を一定量、添加する方法が取れています。
ひと口に炭酸ナトリウムといっても、一水和物といった水分子を含むものと無水のものとでは添加する量が違い、買う時に戸惑う事もありますから、重曹から作ってしまう方が簡単で間違いないと思います。
ドラッグストアで売っている、ごく普通の重曹(炭酸水素ナトリウム)を買ってきて、それを容器(アルカリ性に強いステンレス)に入れてコンロで加熱するだけで炭酸ナトリウムができます。細かい要求はなくて、とにかく中火くらいで混ぜながら、300℃以上の熱を加え続けると勝手に分解が始まり、中学の化学で実験した(記憶にないが)ように、水と二酸化炭素と炭酸ナトリウムの3つに熱分解されます。
量によって差はありますが、水が分解されるとサラサラの中に玉ができはじめたり、二酸化炭素が分解されるとボフゥ~と小さな噴火みたいにガスが噴き出しはじめたり、量が少ない場合はチリチリ音を立てながら弾けるような感じになったりします。
さらに熱しながら混ぜていると、水は蒸発しきってガスも出きって、最初よりもさらにサラサラのパウダーになりますから、もう少し続けて十分に水とガスを抜きます。
完全に分解が終わると、重量はおよそ元の重量×0.63倍、つまり10gの重曹であれば6.3g前後に減っていれば、もう炭酸ナトリウムの完成です。
この粉を精製水100mlに対して10.6g(半分ならそのまま50mlに5.3g)入れて、よく混ぜれば「電解質」の出来上がりです。正確に計量する必要があるので精密計りがあると良いです。安いものなら\1,000前後で買えます。
これを蒸留水・精製水1Lに対してスポイト20滴(およそ1ml)、500mlなら10滴)を正確に添加して使用します。
2.『還元剤』
還元剤とは、電気分解によって生成した、今までCSだと思っていた
イオン性銀化合物を最終的に本物のCSへと還元する
ために必要なもので、この処理を加える事によって有害なイオン性銀化合物が、無害な非イオン性のCSへと変化します。
今までの生成方法で自家製CSを作ってきた人が初めてこの話を聞くと、大抵は、
「あ~ん?還元だぁ~?妙な事をしやがって…怪しいもんだ」
とまるで聞く耳を持たない場合が多い、なんて話もありましたが、まったくその通りで私自身がそうでした(笑)
しかしフォーラムの記事や管理人のブログを読んでいると、今までの生成方法の問題点や還元処理の化学的行程などが解説されているので、説明らしい説明などなかったに等しい今までの生成方法が正しいとは、とても思えなくなります。
とくに化学のド☆素人(私)には尚更で、もうこうなると専門的な知識がない以上、どれが正しいのかなんて明確に判断などできるわけもないのですが、少なくともこのフォーラムでは何か特定のものを販売して小銭稼ぎをしているわけでもなく(推奨される装置やフォーラムメンバーが開発した優れた生成装置はありましたが)、すべての情報を無料で公開しています。いい加減な知識と都合の良い話だけを並べ立ててオモチャを売りさばく、インチキ商売しか能がない低レベルな連中と比べれば、もうそれだけでよ~っぽど信用できるというもので、フォーラムのルールにも「商用サイトの宣伝をしたら永久追放」と書かれてるくらいです。
※フォーラムの管理人及び参加者が、ネットを“汚染”する偽情報に対抗するために善意で公開しているものですから、それをゲスな小銭稼ぎに利用しないでください…と言っても利用するのがゲスのゲスたる所以ですが、あるいは全否定か無視を決め込むのが関の山で☆
ってこういう事を書くから嫌がらせのメールが来ちゃうんですね(笑)
実際にこの方法で作ってみれば分かりますが、今までのCS(と思っていたもの)がどことなく濁っていたり、しっかりとろ過して一見、澄んでいるように思っても、瓶の内側には何やらうっすらと付着(酸化銀)していたりするのに対して、正確に作られ還元処理を加えた本物のCSは、常に澄んだ綺麗な色をしています。そしてこれが変わらないと言うのです。
で、その還元剤に使用できる素材はいくつかあるのですが、もっとも効果的で使用範囲の広い素材として、フォーラムでは、
『カロ ライトコーンシロップ』(Karo Light Corn Syrup アメリカ)
が推奨されています。
えーシロップ?おいおい本気かよ?って感じですが、なぜシロップ(糖)を使うのか、化学的な作用を正しく理解していない私がそんな説明まで長々書き写してはいられないので、納得できない方はフォーラム及び管理人のブログを読んで、分からない事はフォーラムで聞いてください(*‘∀‘)私に聞くなって(2回目)。
カロのシロップが手に入らない場合は、イギリスのゴールデンシロップなども使えるようですが、フォーラム一押しのカロは日本でも輸入販売されているので大丈夫です。ただ品切れが多いのと、値段が店によって全然違うので、じっくり探してください↓↓↓
で、このコーンシロップと精製水を1対1の割合い、つまり同じ分量で混ぜ合わせれば、それで還元剤は完成です。1Lのイオン性銀化合物(つまり電気分解が終わった後のもの)に対して、スポイトで3~4滴、500mlなら2~3滴を添加します。
目的の濃度によって滴数は変わるのですが、ここではカロのシロップを使用する前提で話を進めていますので、カロの最大濃度である20ppmを基準に滴数を掲載しています。
この還元剤に関しては少しくらい多く添加しても「ちょっと甘くなる☆」以外に特に問題はないそうなので、若干多く掲載しています。
また電解質も還元剤もスポイトを使って入れるので、事前に『スポイト瓶』を買っておいて、作ったものはそれに入れて保存すると、使う時に便利です↓↓↓
3.『計算(電流と時間)』
さてと、最後は計算です。
電解質の説明ですでに書きましたが、CSのppmはTDSメーターなどでは測れません。電気分解によって蒸留水や精製水の中に放出され、還元剤によって最終的にCSとなる銀の量は、流した電流と時間にのみ依存する、との事ですから、ppmを知る正確な方法は、電流と目当てのppmを計算式に当てはめて分解時間を割り出し、計算通りに分解を行う事です。
そのためには、まず一定の電圧・電流を扱える電源を用意する事と、そしてCSの生成時に電圧・電流計(もしくはテスターなど)で具体的な数字が確認できる必要があります。
CSの生成に必要なだけの電流を扱う定電流電源であれば、もうホントにごくごく簡単な電子工作で作れる“オモチャ”で十分なのですが、それでも電子工作とかやった事ない!という人ではかなり面倒な話なので、フォーラムでは¥5~6,000の安い小型安定化電源が推奨されています。
これがないと正確に計算もできなければ、最適な電圧・電流も保てないので、ちゃんとしたCSが作れません。必須です。
そして計算式は、
『水(ml)×目当てのppm×0.015÷電流値(mA)=時間(分)』
になります。ずいぶん簡単ですが気にしない。
例えば1L(1,000ml)の精製水で20ppmの濃度のCSを、6mAの電流で作るとすると、計算式は、
1000×20×0.015÷6
ですから、答えは50(分)、電解質を添加した精製水の中で50分間、この電流値で電気分解を続ければ、20ppmの濃度のCS(の元)が完成するという事になります。
もう1つ、500mlの精製水で20ppm、これを10mAで作るなら、
500×20×0.015÷10
で答えは15分です。
事前に電解質を添加しているので、ただの精製水から分解する方法よりはるかにスピードが早いです。ただし、後で説明しますが日本ではおそらく銀線を使うパターンが多いと思うので、ここまで電流は大きくできません。
またppmについては上記の計算以外に『色』によって判断する事もできます。従来の方法で作られたCSの場合は、色で判断しても意味がない(そもそも大部分がCSではないわけですから)のですが、最終的な処理をした後の本物のCSの『色』には濃度がきっちり反映されています。
もちろん有害なイオン性銀化合物は全てCSに還元されていて、また還元後の色は時間が経っても光が当たっても簡単には変化しませんから、本物の場合にのみ、色もppmの目安にする事ができるわけです。
計算と共に参考にしてください。
以上、簡単ですがフォーラムで公開されている3つの重要な項目について説明しました。
途中でも書きましたが、化学の知識がない上に翻訳の問題もありますから、すでに何が本当で何が間違っているのかなど判断しようもなく、ここに掲載した情報が全て絶対に正しい、なんてとても言えません。
ま、でも従来の方法で作っていたときだって、大して考えもせず調べもせず、誰かに言われるまま盲目的に作っていたわけですから、それに比べればよっぽどマシというもので(笑)
そんなんでは納得がいかない!というやる気のある方は、それこそ化学から英語から本気で学んで心底、納得できるまで調べ上げたらいいのです。それこそまさに本物ですから。
私は…いいですぅ~しんどいしぃ(;´・ω・)
それにしても、改めて振り返ってみると電流計も何もない、幼稚園児の工作同然の単純な定電流回路で電気を流しながら、適当に目測や意味のないTDSメーターを使ってCS(と思っていたもの)を作って、それを使っていた自分が恐ろしくなります…(´-ω-`)
さささ、疲れたので今回はこんなところです。
次回の記事は実際に「本物のCS」を作って説明していきたいと思います☆
それでは さようならー!
コメント